東京理科大学大学院修了後、東証一部上場の某電機メーカーに入社。通信技術の研究職と技術者の採用業務に従事。その後、人材ベンチャー企業に入社。採用活動コンサルタントとして企業への採用業務代行と採用活動の支援業務を行っている。これまで100社以上の採用活動を支援してきている。就職活動コンサルタントとしては、新卒と中途を合わせて22,000名以上の求職者の内定獲得を支援してきている。
目次
※当サイトはアフィリエイト広告を使用しております。
「経営状態」と「不景気」がボーナスなしの主な理由
就職した企業がボーナスなしだった、なんて人もいるのではないでしょうか。仕事において、給与や待遇を気にする人は多いはず。ボーナスなしの状況を不満に感じてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
企業がボーナスを支給しない理由はさまざまですが、代表的なケースとして以下の2つが挙げられます。
1つ目は、会社自体にボーナスを支給するだけの余裕がないことです。ボーナスは、毎月支払われる給与とは別物ですので、会社の経営状態が良好でなければ従業員に還元することは難しいでしょう。
2つ目は、景気の影響です。不景気はどうしても会社の業績に悪影響を及ぼしてしまいますので、金銭という形での従業員への還元が難しくなるのです。
「入社1年未満」という理由で支給されないことも
「入社1年目はもらえなかったけど、2年目の夏からは支給された」「入社1年目の夏はもらえなかったけど、冬はしっかりもらえた」という人もいるのではないでしょうか?
多くの企業が設けているボーナス支給に関するルールに「入社○年目(○ヵ月後)から支給」というものがあります。これを言い換えると、「入社○年目(○ヵ月後)未満の社員は支給対象外」ということになります。入社日数が浅い場合はボーナスなしだが、一定以上の在籍期間をクリアすれば支給をしているようです。
ボーナスなしは違法?
ボーナスなしの企業の割合やその理由が分かりましたが、「そもそも賞与がないのって法律的にどうなの?問題があるのでは?」と考える人もいるのではないでしょうか。
以下で、ボーナスの支給に関する法的解釈を紹介します。
ボーナス支給に法的な義務はない
結論からいうと、ボーナスを支給することに法的な義務はありません。労働基準法などの法律に明記されていませんので、支給する・しないはその企業が決めて良いのです。これまで支給していたが今年からは廃止する、または金額を減らすなども企業内で決めても特に問題ありません。
しかし、企業の就業規則に「年2回ボーナスを○ヵ月分支給」と明記している場合は、きちんと支払わなければ契約違反となります。
「ボーナス支給は業績によって変動する」という但し書きに注意
ここで注意してほしいのが、契約内容にあるボーナスに関する但し書きについてです。ボーナス支給要件の欄に、「会社の業績によって賞与額は変動する」などの但し書きがされている場合があります。この但し書きがある場合は、仮に入社時に賞与が支給されると説明を受けていたとしても、業績悪化による未払いは契約違反にはなりません。自分の会社がどうなっているのか、一度確認し直してみるといいかもしれません。
また、但し書きがあるからといって、告知なしにいきなり賞与がカットされることは普通の企業ではそうそうないでしょう。告知なしでボーナスをカットしたことで従業員から不満が飛んでくるのは目に見えているので、社長や役員から事前に説明があるでしょう。
ボーナスなしをつらいと感じる人がとるべき対処法とは
ボーナスなしは違法ではないことが分かりましたが、ボーナスをもらっている人の方が多いのは事実です。7割以上の企業がボーナスを支給しているので、1円ももらえないのはつらいですよね。
しかし、これまでボーナスなしだった会社がこれから支給を始めるようなケースは実際はほとんどないので、今の会社に勤め続けても期待はできません。つまり、ボーナスが欲しい人は必然的に職場を変える選択をとらなければなりません。同じ業界、職種でもボーナスを支給している企業は数多くあるので、転職を視野に入れてみましょう。
ボーナス支給企業への転職を考え始めたら
ボーナスが欲しいから転職したとしても、必ず成功するわけではありません。転職に失敗して苦労している人は少なくないので、できるだけ準備をして成功確率を上げておく必要があります。
そこでおすすめなのが「doda合格診断」です。自分の経歴やキャリアを簡単入力するだけで、合格可能性のある企業を診断してくれます。転職を決意していなくても問題ありませんので、腕試しがてら気軽に診断してみてください!もしかすると、高ボーナスを支給してくれる優良企業への合格可能性が出るかもしれませんよ。
気になるボーナスの有無は転職エージェントが教えてくれる
求人にはボーナスありと書いてあったが、実際に入社してみるとなしだった、というのはよくある話です。また、「ボーナス支給実績が分からない!」「面接でボーナスの話をするのはちょっと...」という人もいると思います。ひとりで求人を探して転職活動を進めている人に見られがちな傾向です。
それではどうすればいいのか、ベストなのは実態を知っている人に話を聞くことでしょう。おすすめなのが転職エージェントです。転職エージェントは企業に訪問・営業を行い、求人情報と職場情報をしっかり入手しています。実際の月の残業時間やどんな社風なのかだけでなく、ボーナスを毎年何回支給しているのかまで把握しているので、企業選びで失敗することはまずないでしょう。具体的な金額までヒアリングしている場合があるので、より理想に近い転職の実現が可能です。
給与の希望額は、転職エージェントの方と初めて会ったとき、初期の段階で伝えておくべき内容です。ここで出た金額を基準にして転職エージェントの方は企業を探していただけるのです。その基準からあなたがボーナスが出るのかとか、具体的な毎月の給与額などを転職エージェントの方に相談し交渉して、あなたの理想とする給与をいただける会社を紹介していただけるのです。ここのところは非常に重要です。よって、念入りに話し合い、抜けがないように交渉しましょう。
転職サイトやハローワークでは分からない
求人を掲載している転職サイトやハローワークの方を使おうと考えている人がいると思いますが、これらを使ってもボーナスを本当に支給しているかどうかまでは分かりません。ただ求人を紹介するだけで、実際に企業に取材などをして情報を集めているわけではないからです。
せっかく転職するのですから、正確な情報を教えてくれて入社までをしっかりサポートしてくれる転職エージェントの方がおすすめです。
ボーナス求人探しに使えるおすすめの転職エージェント
ボーナス支給があり、その他の待遇もいい優良求人はどこにでも集まるわけではありません。ボーナスなどの待遇までもしっかりしている企業の紹介に強いおすすめの転職エージェントはこちらです。
リクルートエージェント
3.9
口コミ数:71
doda(デューダ)
4.2
口コミ数:57
マイナビエージェント
3.9
口コミ数:97
ボーナスなしの方が実は稼げる?意外な2つのメリット
ボーナスなしの企業に対しては、一般的にあまり良い印象を持っていない人が多いでしょう。
しかし、実はボーナスが支給されないことにもメリットがあります。場合によっては、ボーナスが支給されるケースよりも稼ぐことができますよ。
1.ボーナス分が月給に加わり収入が安定する
メリットの一つ目は、ボーナス分が月給にプラスされているケースです。ボーナスを支払わない分、月給を高く設定している企業もあります。ここで、例を参考にみていきましょう。
A:月給20万円+年間賞与60万円
B:月給25万円(賞与なし)
これを計算すると両者とも年収300万円となり、結果としてイーブンになります。
業績によって賞与は変動しますので、Aさんはもしかすると60万円をもらえない可能性があります。つまり、毎月高給を得られるBさんの方が、収入が安定しているといえるでしょう。
2.残業代が多くもらえる
ほとんどの仕事において、残業は避けられません。残業すると時間外手当が支給されますが、この計算は基本給がベースとなります。東京労働局は、以下のように残業代の計算をしています。
東京労働局による残業代の求め方
残業代=1時間あたりの賃金×残業時間×1.25
※22~5時までの残業、月60時間以上の残業となると倍率に変動あり
先ほど例で挙げたAさんとBさんを比較すると、ボーナスなしで基本給の高いBさんの方が1時間あたりの賃金は高くなりますので、同じ時間残業してもBさんの方がもらえる時間外手当は多いでしょう。
結果、年収を比較するとボーナスなしのBさんの方が稼いでいることになります。
▼参考
まとめ:ボーナスなしをつらいと感じる人は転職を前向きに考えよう
賞与支給に関しては法的義務がありませんので、企業はボーナスを支給しなくても良いことが分かりました。しかし、中にはボーナスなしになる分、給与が高くなっているケースがあります。残業代に関しても、ボーナスなしの方が結果的に高くなります。そのため、ボーナスあり・なしではなく、年収ベースで見てみるのがいいかもしれません。
まずはあなたが欲しい年収の金額を具体的に決めることです。そして次に行うことは、あなたが今持っているスキルや性格で、本当に決めた年収の金額をいただける業界や会社をピックアップします。ピックアップして出てきた企業の中から、勤務地や仕事の内容などの条件で、あなたが選んでいけば良いです。この場合で重要なのは、ボーナスが出るのかどうか、という小さな視点ではなく、1年を通じていただける年収の金額という大きな視点を持つことです。
編集部おすすめの転職エージェント
リクルートエージェント
3.9
口コミ数:71
doda(デューダ)
4.2
口コミ数:57
ハタラクティブ
4.2
口コミ数:45
意図的にボーナスを支給していない企業も結構多くあります。これはボーナスの分を12で割り、毎月の給料に廻して、毎月の給料の金額を増やしているためです。その企業の人件費に対する捉え方の問題なのです。よって、ボーナスが出ないからといって、その企業は安定性に欠ける、とは断言ができないのです。安定しているかどうかは、企業の事業内容や財務状況から判断されます。ここのところは転職エージェントに質問すれば、正確な回答が得られます。