派遣社員の退職申請は何日前までに行うべき?辞める方法と注意点

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この記事のアドバイザー
社労士
斎藤清二

大学卒業後、社会保険労務士を取得し、会計事務所が母体のコンサル会社に入社。国内・国外を問わず企業の経営コンサルを始め、人事・労務に関するサポートに従事。携わった業務は、企業の労務管理体制から社会保険手続き代行までさまざま。退職後に会社を設立し、代表取締役に就任。企業の労務管理体制の支援などを行う。 シグマライズ社会保険労務士事務所

目次

  1. 派遣社員が退職する2つのパターンとは
  2. 退職申請は「契約期間終了1ヶ月前」までが理想的
  3. 退職の申請は派遣先ではなく派遣元会社
  4. 退職するときは派遣元と派遣先の両方への連絡が必要
  5. 派遣社員が仕事を辞めるときの退職届は原則不要
  6. 自己都合だけを優先せずに「円満退職」を意識する
  7. 派遣社員を退職後、何から始めるべき?
  8. 退職後すぐに仕事を見つけている人はエージェントを使っている
  9. 派遣社員から正社員に転職したい人はエージェントに相談を!

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2つのパターンとは

派遣社員として仕事を続けていると、いつかは退職することになります。会社を辞めるとき、何日前までに何をしなければならないのでしょうか。派遣社員の退職には2つのパターンがあり、正社員などの他の雇用形態とはまったく異なる辞め方もあるため、一度おさらいしておきましょう。

1.「契約期間満了」による退職

派遣社員の退職パターンの1つ目が、「契約期間満了」によるものです。派遣社員の労働期間は基本的に3年間までと、労働基準法第十四条で定められています。
しかし、労使間での合意があれば、有期の雇用契約を再び締結しなおすことができるので、必ずしもこの限りではありません。

▼参考資料

2.「自己都合」による退職

派遣社員の退職パターンの2つ目が、「自己都合」によるものです。自己都合といっても、身体的・精神的な問題、家庭の事情など理由は人それぞれです。企業側が退職を認める/認めないの話はおいといて、自己都合によって派遣社員を辞める人がいることも知っておきましょう。

派遣社員を辞める場合は、契約期間満了のケース以外、退職申請をしなければなりません。それではいつまでに退職申請をすればいいのかというと、「1ヵ月前まで」が理想的です。あくまで理想であって、法律で定められているわけではありません。

1ヶ月前までが理想的

退職にあたって、業務の引継ぎなども考慮しなければならないため、できるだけ早い意思表示が重要です。もし、やむを得ない理由で急に退職が決まった場合は、できるだけ早い段階で退職申請を行いましょう。

契約期間の途中で退職することは原則できない

派遣社員に適用される退職に関する法律の内容は、正社員などとは異なります。期間の定めのない正社員は、民法第六二七条では、退職する2週間前までに申請すれば問題ないとあります。
しかし、期間の定めのある派遣社員にこれは適用されません。有期の労働契約を結んでいる派遣社員は、原則として契約期間の途中で退職することはできないのです。退職できるタイミングは、契約期間満了、または契約更新月に更新をしなかった場合になります。
しかし、無期契約を結んで働いている派遣社員であれば、この限りではありません。

▼参考資料

労働者からの退職申請を派遣会社が認めれば「合意解約」が成立

派遣社員が退職できるタイミングを2パターンご紹介しましたが、実はもうひとつあります。それは「合意解約」です。労働者が契約期間中に退職申請をし、それを派遣元会社が承諾すれば、仕事を辞めることができます。
しかし、派遣での合意解約は非常に難しいです。派遣元会社としてはよくても、派遣先が嫌がれば、派遣社員からの退職申請を却下してしまうでしょう。つまり、実質は派遣先と派遣元会社の両方の承諾が必要になるのです。

▼合意解約について詳しく知りたい方はこちら

派遣会社に申請

よく勘違いする人がいますが、退職の申請は派遣先ではなく「派遣元会社」にしましょう。もし何か不満があっての退職であれば、派遣元会社に相談することで解決することがあります。
派遣元会社から派遣していますので、知らないふりはできず、営業担当などが問題解決に向けてしかるべき対応を取ってくれるでしょう。

派遣先に退職の申し出をしても何も対応できない

退職の申請は派遣先ではなく、派遣元会社にする理由はもうひとつあります。雇用契約を結んでいるのは派遣元会社ですので、派遣先に退職を申請しても何も対応できません。簡単に言い換えると、派遣先の人に派遣社員を解雇する権限はない、ということです。

両方への連絡が必要

退職申請は派遣元会社の方にしなければなりませんが、実際に退職をするという連絡は、派遣元と派遣先の両方にするようにしましょう。契約している派遣元の会社は退職の旨を派遣先に伝えなければならないので、最優先で連絡をしなければりません。
その後、派遣先の上司と同僚に伝えて、業務の引継ぎを漏れがないように行いましょう。

派遣社員は退職するときにメールでもいいので挨拶したほうがいい

「正社員じゃないから退職の挨拶なんてしなくていいか」

そんなことはありません。正社員ではない派遣社員であっても、退職時の挨拶は必要です。社会人としてのマナーですし、気持ちよく送り出してもらうためにも、短い期間だったかもしれませんが、お礼のメールを送るのがおすすめです。

次に転職を考えている人はエージェントにも連絡しておこう

派遣社員を辞めて転職を考えている人は、退職の挨拶と同じタイミング、またはそれ以前に転職エージェントに登録して連絡をしておくことをおすすめします!連絡しておくことで転職先の候補を探しておいてくれますし、派遣社員から初めて正社員として働く場合であっても、いちからアドバイスしてくれるので安心ですよ。これからのキャリアやライフプランを一緒に考えて求人を提案してくれるので、気軽に相談だけでもしてみるといいでしょう。

この記事の最後で、ぜひ相談していただきたいおすすめの転職エージェントをご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください!

退職届は原則不要

一般的に、退職をするときに退職届を出す人は多いでしょう。しかし、実は派遣社員だろうが正社員だろうが、退職届の提出に法的な義務はありません。法律で退職届の提出が求められているわけではないため、本来は口頭での意思表示だけで十分なのです。

トラブルを防ぐためには口頭よりも書面が確実に

退職届の提出は義務付けられていないため、口頭だけで十分とお伝えしましたが、トラブル防止のためには退職届を提出した方がいいです。口頭だけだと、当人と会社側の間で"言った・言ってない"のトラブルに発展するリスクがあるためです。しかし、書面で退職届を提出しておくとそれが証拠となりますので、後々起こり得るトラブルのリスクを減らせるでしょう。

「退職届」と「退職願」はまったくの別物!?

退職届と退職願を一緒にしている人がいますが、似ているようでまったく異なります。退職願はあくまでも「お願い」になるので、会社側には拒否する権利が発生します。しかし、退職届は労働者から会社側への「明確な退職の意思表示」になるため、拒否をすることは原則できません。そのため、退職願ではなく退職届を提出してください。

円満退職を意識しよう

仕事を辞めるときは、自己都合だけを優先した一方的な退職はおすすめしません。お世話になった派遣元会社と派遣先にできるだけ迷惑がかからないように、円満退職を意識しましょう。
また、もしもう一度派遣社員として勤める場合、派遣元会社がいい印象を持っているかどうかが大事になりますので、円満退職することにデメリットは何もありません。

派遣社員の退職手順を解説!

派遣社員が退職するときの手順を、一から解説します。とはいっても、そこまで手順は多くはないため、一つひとつ丁寧に進めていきましょう。

【4ステップ】派遣社員の退職手順

【1】退職の意思を派遣元会社に伝える
(1ヵ月前までには伝える)
【2】後任者に業務やマニュアルを引継ぐ
(後任者が忘れて困らないように、テキスト化して引き継ぐのがおすすめ)
【3】退職の手続き&身の回りの整理
(社会保険の切り替えや退職書類の提出、デスクの片づけなど)
【4】退職の挨拶
(特にお世話になった人には直接挨拶、回りきれない場合はメールを送る。必要に応じて菓子折りを配るのもあり)

何から始める?

今の職場を退職した後、何をすべきか考えていますでしょうか。結婚して家庭に入るなど、仕事を続けない場合はあまり問題ないですが、これからも仕事を続けていく人は、特に退職後のことをしっかり考えなければなりません。
転職先が決まっている人もいるかと思いますが、次の職場が決まらないまま、または見つからないまま辞めざるを得ない人もいるでしょう。毎月の収入にも関わってきますので、出たとこ勝負ではあまりにもリスクが高すぎます。

次の職場探しに不安がある人におすすめしたい合格診断!

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一般的な転職エージェントで受けられるサービス4つ

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正社員への転職に強いおすすめの転職エージェント

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社労士斎藤清二
契約期間満了で退職する場合は、退職届を求められないことが多いです
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登録型で1日単位で勤務を行うような派遣社員については、1日単位で勤務が完結しているため、退職届の提出など求められません。一方、ある一定期間の有期労働契約を派遣元と締結した上で派遣先で働く派遣社員については、有期労働契約の更新の可能性あり、本人の意思で更新を希望しない場合などは、その旨を事前に派遣元会社に伝える必要があります。派遣元企業の定めに従って意思の通知をすればいいことになります。そして、契約期間満了で退職する場合には、退職届の提出を求められないことが多いと思います。

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