大学卒業後、社会保険労務士を取得し、会計事務所が母体のコンサル会社に入社。国内・国外を問わず企業の経営コンサルを始め、人事・労務に関するサポートに従事。携わった業務は、企業の労務管理体制から社会保険手続き代行までさまざま。退職後に会社を設立し、代表取締役に就任。企業の労務管理体制の支援などを行う。 シグマライズ社会保険労務士事務所
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給料未払い、生活がきついですよね...
「しっかり仕事をしたのに給料が入ってこない」と困っていませんか?給料の未払い(遅配)が続くと生活がきつくなりますよね。貯金があれば何とかやってはいけますが、もし十分な貯蓄がなければ家賃や光熱費、食費などへの支出ができなくなってしまいます。今は大丈夫でも、2~3ヵ月後に苦しい思いを経験してしまうかもしれません。
会社に対する不信感も募る
一般的に、給料未払いは健全な会社ではありえないことです。給料未払いが続くと、"経営が上手くいっていないのか""もしかすると倒産するのでは..."と会社に対する不信感も募るでしょう。そんな中で働くのは精神的に辛いと思います。
給料未払いが理由で退職するのは問題ない
給料未払いが及ぼすリスクを見てきました。そのリスクからも、給料未払いが続く会社を退職したいと考えてしまうのはごく自然なことだといえるでしょう。そもそも、事前に定められた給与支払い日から1日でも遅れれば、違法なのです。
そのため、給料未払いが理由で退職するのは問題ありません。自分の生活がかかっているので、無理に在籍し続ける必要はないでしょう。
経営回復が見込めない場合は早めの転職を視野に入れた方が良い
特に会社の経営回復が見込めない場合は、退職後の転職を視野に入れておくと良いです。もし、給料未払いが一時的なもので業績が回復する見込みがあれば退職しなくて済む場合があります。
しかし、もう立ち直らないと分かっている会社に在籍し続けても自分が苦しむだけですので、その場合は退職からの転職を考えておきましょう。
国に給料未払い分の80%を立替払いしてもらえることも
給料未払いが原因で退職する人は、条件を満たせば「未払賃金の立替払制度」が適用される場合があります。立替払いしてもらえる金額は給料未払い分の80%までとなっています。
全額を立替えてもらえるわけではありませんが、給料未払い分の80%は非常に大きいですし、1円すらもらえないよりましでしょう。適用対象の人はぜひ申請するのをおすすめします。
▼未払賃金の立替払制度が適用される条件の確認はこちら
退職理由が給料未払い、これって会社都合?
退職には「自己都合」と「会社都合」の2つの種類があります。もしかすると気にしたことがない人がいるかもしれませんが、自己都合か会社都合かは意外と重要であり、場合によってはその後の待遇などに違いが出てきます。当然、会社都合で退職したほうがメリットが多いです。しかし、退職理由が給料未払いの場合は、会社都合になるのでしょうか。
給料の1/3以上の額が未払いの場合は会社都合の退職として認められる
賃金(退職手当を除く)の1/3を超える額が支払期日までに支払われなかったことにより離職した人は、雇用保険の手続き上の特定受給資格者(いわゆる会社都合退職者)となります。
その他、「期間の定めのある労働契約の更新により3年以上引き続き雇用されるに至った場合において、当該労働契約が更新されずに離職した者」や「賃金が、当該労働者に支払われていた賃金に比べて85%未満に低下した(または低下することとなった)ために離職した人(当該労働者が低下の事実について予見し得なかった場合に限る)」などの場合にも、特定受給資格者となります。
単純に、従業員本人から退職の意思を伝えたかどうかだけで、自己都合退職か会社都合退職か判断されるものではないため、退職するときには退職理由が雇用保険上どういう取扱いになるか、ハローワークに確認することをおすすめします。
退職理由が会社都合の場合は失業保険の給付日数が通常より長くなる
退職理由が会社都合にできることに何のメリットがあるかというと、失業保険の給付日数が通常より長くなります。自己都合退職者は失業手当の受給が決まった日から7日間の待機期間とその後3ヵ月待たなければなりません。
しかし、会社都合退職者は7日間の待機期間が終わるとすぐに受給でき、自己都合退職者より3ヵ月分多くもらえるのです。
給料未払いでのトラブルを避けるために証拠を残しておく
給料を支払った、支払っていないのトラブルが起きないとは限りません。そのため、給料未払いを証明するために証拠を残しておきましょう。タイムカード(ICカードなどの場合はPCにデータを表示させて画面を画像化させる)と給与明細の2点が最低あれば証拠になります。
また、ハローワークに給料未払いによる退職を会社都合にしてもらうためにも必要になる場合があるので、残しておくのをおすすめします。
退職後は安定した企業を転職エージェントから紹介してもらおう
給料未払いが原因で辛い思いをした人が転職で絶対に避けなければならないことが、経営難の企業に再び就業してしまうことです。しかし、今の会社に入社したときみたく、面接や企業のHPからはそういったリスキーな一面は分からないですよね。
企業の実態を簡単に知りたい人におすすめなのが転職エージェントです。紹介企業を取材・営業で熟知しているので、経営状態が悪い企業を勧めてくるようなことはありません。
また、書類添削や面接対策もしてくれるので、ひとりで転職活動を進めるよりも成功率は上がるでしょう。
ひとりで転職活動を進めて経営難な企業に転職するリスクを抱えながら選考を受けるのか、転職エージェントに相談して正確な情報と確かなノウハウで希望の転職を実現するのか。どちらのメリットが大きいかは歴然ではないでしょうか。
選ばれている転職エージェント
doda(デューダ)
4.2
口コミ数:57
dodaにはdoda限定の求人があり、その多くは応募が殺到するような人気求人、高年収・好条件の優良企業ばかりです。dodaに登録しないと見れない求人になるため、優良企業に転職したい人は情報収集だけでも登録しておくことをおすすめします。
特に無料カウンセリングを重視している転職エージェントなので、現職の状況を相談してみたり、次の職場に望むことを存分に伝えたりできると良いでしょう。
リクルートエージェント
3.9
口コミ数:71
業界No.1の求人数と実績を誇るリクルートエージェント。634,427件(※2023年3月30日時点)の求人があるため、より多くの紹介を受けたい人におすすめです。応募前に企業の中身が分かる「AGENT Report」を見ることができるので、企業をしっかり理解したうえで選べます。
言わずと知れた東証一部上場のリクルートグループなので、安心と信頼の面では申し分ないでしょう。中長期的に安定した企業で働きたいという人は、無料登録を検討してみてはいかがでしょうか。
ハタラクティブ
4.2
口コミ数:45
ハタラクティブは20代(第二新卒)に特化したエージェントの中でも、トップクラスの実績を誇っています。20代でも年収350万円以上の求人が豊富で、それでいて内定率が80%以上なのも大きな特徴です。面接対策なども丁寧なので、特に初めて転職を経験する人は相談するといいでしょう。
これまでの職歴や学歴に自信がない人でもOK。希望をきちんとヒアリングしたうえで、適正な仕事を紹介してくれます。
まとめ:1/3以上の給料未払いがある場合は退職理由を会社都合にできる!
お伝えした通り、給料未払いは会社都合の退職理由になりえます。しかし、条件があり、賃金の1/3以上の未払いがある場合になる点は知っておきましょう。会社都合の退職として認められると、失業手当の受給期間が長くなるので、自分が条件に当てはまるか事前にハローワークに相談して確認しておきましょう。
また、次の職場を探す人は、優良企業にいくためにも転職エージェントに相談してみてください。職場のリアルな情報を教えてくれながら、あなたが納得できる企業を紹介してくれますよ。
この記事で紹介したサービス
- 東証1部上場「リクルートエージェント」
- 全国36拠点の人材事業「doda」
- 未経験から正社員へ「ハタラクティブ」
賃金(退職手当を除く)額の3分の1を超える額が支払期日までに支払われなかったことにより離職した者は、雇用保険の手続き上の特定受給資格者(いわゆる会社都合退職者)となります。その他、「期間の定めのある労働契約の更新により3年以上引き続き雇用されるに至った場合において、当該労働契約が更新されないこととなったことにより離職した者」や「賃金が、当該労働者に支払われていた賃金に比べて85%未満に低下した(又は低下することとなった)ため離職した者(当該労働者が低下の事実について予見し得なかった場合に限る)」などの場合にも特定受給資格者となります。単純に従業員本人から退職の意思を伝えたかどうかだけで、自己都合退職か、会社都合退職か判断されるものではありませんので、退職の際には退職理由が雇用保険上どういう取扱いになるかハローワークに確認することをお勧めします。